ご自宅でお参りされることもあれば、圓勝寺に訪れていただくこともあることでしょうけれども、ここでは仏前の作法をお知らせいたします。
最近はお仏壇の前や、お寺の本堂でも椅子を使用するケースが増えています。必ずしも畳に正座をしなければならないということはありませんが、椅子にはだらしない座り方をせず、背筋を伸ばして座っていただきたいものです。
なお、椅子を使っていなかったことには理由があります。それは阿弥陀さまが安置されている部分の床よりも、腰の位置があがっていると申し訳が無いということからといわれます。
またお仏壇の前や本堂では帽子は取ってください。仏さまの前では体を約15度傾けて御礼をします。頭だけ下げるのではなく、上半身全体を傾けます。
仏前に座ります。椅子の場合も正座の場合も、座ったときは左手を上にして膝の上あたりで重ねます。
合掌します。念珠を持っている場合は左手に持ち、合掌するときに右手を念珠の輪の中に入れて、手を合わせます。そのときに、房が下になるようにします。合わせた手の角度が45度くらいになればきれいですね。
口には「南無阿弥陀仏」と称えながら合掌します。一呼吸につき3~5回です。2、3呼吸 しましたら、手の角度が水平になるくらいまで体を傾け、ゆっくりと戻します。
焼香を伴う場合は、香盒の蓋を開け、一回だけ焼香して香盒の蓋を閉めてから合掌礼拝します。
お経を拝読するときは、経本を押し頂いてから開きます。このとき、左手に経本を持って、右手でページを開くようにしてください。
読み終わりましたら、左手に経本を持って右手で閉じ、押し頂いて から膝の上で保持するか、ポケット等にしまいます。経本は、足で踏む場所には直接置かないようにします。
合掌礼拝が終わるとそのまま立ち上がって一礼します。
仏さまの前での歩き方は、左足を先ず出して、右足を合わせる。それを2回繰り返してワンセットです。そうすることで美しい所作が生まれます。
なお、長時間の正座で足が痺れたりすることもありますので、くずしていただいても構いません。